教育の特色

教育の特色

 宇宙システム工学科には、1年次の工学2類、3類、5類から進学できます(詳しくはこちら) 。2年次からは「機械宇宙システム工学コース」または「電気宇宙システム工学コース」に分かれて、機械または電気に関する専門科目を学びます。更に、宇宙工学に関する専門科目を学ぶと同時に、実験PBLProject Based Learning、課題解決型のグループ作業詳しくはこちら)を通じてシステム工学やプロジェクトマネジメントを学びます。

 学生は、宇宙システムに代表される複雑なシステムをどのように作り、プロジェクトをどのように実施するかぶことによって、システムおよびプロジェクト全体を俯瞰しつつ研究開発を推進する資質を身につけます。

主な宇宙工学専門科目

1年次

宇宙システム工学入門 宇宙工学に関する最新システムや先端技術に関する入門講義を通じて、宇宙開発に関連するシステムや要素技術について幅広い知識を身につけます。

2年次

宇宙システム環境 宇宙システムが曝される、地上とは異なる様々な極限環境要因の基礎について学び宇宙システムを設計する上でどのようなことを考慮するべきかを学びます。
システム工学 現代の複雑化するモノ作りにおいて求められるシステム工学的思考を身に付けるため、システム工学の基礎と、これを用いたプロジェクト管理手法によるモノ作りについて学びます。
システム工学演習 少人数のグループに分かれて、架空のシステムを対象としたシステム工学的手法に関する演習を行い、システム工学の講義で学習した内容をより深く学びます。
宇宙システム利用 GPSや通信など、様々な利用が進む宇宙システム利用の代表的なものについて、宇宙ミッションを策定する上で必要となる宇宙利用の基礎的な事項を学びます。
組み込みシステム工学 マイコン応用による産業機器、医療機器、航空宇宙機器等の制御分野で幅広く利用されている組込みシステムについてマイコンのディバイス制御プログラミングを学びます。
軌道力学

人工衛星、ロケットなど宇宙システムの基礎となっている力学原理がどのように応用されているか実例を通して学び、人工衛星の軌跡や、目標軌道に到達するためのロケットの重量配分・誘導則について学びます。

画像処理基礎 医療、工学用、航空宇宙用、リモートセンシング等の分野で幅広く利用されているデジタル画像処理で用いられるアルゴリズムを理解し、プログラミング手法を身につけます。

制御工学基礎

(制御システム工学)

自律制御で動作する機械システムに対して、望ましい制御性能を有するシステムを実現するための制御器の設計法についての基礎を習得します。
飛行力学 航空機と宇宙機の運動方程式を導出し、固有運動モード、安定性や操縦応答等を理解し、ロケットや衛星などのシステム設計に必要な飛行力学の基礎を習得します。

3年次

宇宙材料学 様々な特性を持った材料を宇宙システムで適材適所に使用するため、様々な材料の機能性と必要性について実例を交えながら学びます。
宇宙工学実験 実験を通じて、それまでに習った専門科目の内容や宇宙システム特有の事象、工学的課題等を理解します。
飛行制御 航空機と宇宙機の飛行力学に基づいて、各種の姿勢制御方法を理解し、ロケットや衛星等のシステム設計に必要な飛行制御の基礎を習得します。
ロケット推進工学 液体推進剤や個体推進剤を燃焼させ推力を得る化学ロケットについて、化学推進剤の性質・性能、ノズルの理論に基づく推力変換ならびにエンジンシステム構成について学びます。
宇宙構造工学基礎 ロケットにおける打ち上げ時の衝撃・振動荷重などの環境に耐え、軽量かつ要求安全率を確保できる宇宙構造を設計するための基礎を習得します。
宇宙エネルギー・推進工学 宇宙機で用いられる電気エネルギーを利用した推進機構について、発電した電力で電気推進機を作動させるまでの流れを学びます。
宇宙工学PBL これまでに学んだ宇宙システムについての専門科目を、グループワークによる実践を通じて理解すると共に、全体を俯瞰しながら様々な制約条件の中で、プロジェクトがどのように実施され、システムがどのように設計されるべきかを学びます。
ロケット・衛星システム工学 宇宙システムを形成する3つの要素であるロケット・衛星・地上局について、各システムの構成要素の機能とそれらがどのように繋がって、宇宙ミッションを達成しているのかを学びます。